ヒト・ルネッサンス、マチ・ドラマティック 株式会社ウエルウエスト
トップ 住民共生 SC 業務内容 会社概要 大西's EYE
大西's EYE
最新号
バックナンバー



SCの「賑わい」演出は、
常に本気で地域と向き合うことから始まる。
先月、日本SC協会から「コストをかけない販促イベント」というテーマでセミナーの講師を依頼された。 
各地のSC販促担当の皆さんが苦労されていると思われ、定員を上回る参加者があった。
販促担当者が「少しでも安く、少しでも効果的に」と考えることは当然とはいえ、 私は、この命題で話をすることに若干の躊躇があった。
従来の発想で同じイベントをやり「コスト削減」だけを命題にするなら、見積金額の安い会社に発注すればよいわけで、難しい問題ではない。
私はその結果、チラシ戦術やカード戦術だけに依存せずに「継続的に数多くのイベントをやること」「地域と共生すること」が極めて重要であると考えてきた。 
有名なタレントを呼んできたり、キャラクターショーなどではなく、地域の方の参加を得て「フリーマーケット」を行ったり「地域で活動するグループの発表の場」を設定したり、あるいは地域行事(祭りなど)を取り込むことが重要である。
その結果、販促予算のコストダウンが図れて、数多くのイベントが行えることになる。
まずコストダウンありきと技術論で考えると、順序が逆になり、矛盾を生じることになる。

地域共生という問題は、「販促」という枠組みを超えた企業の基本姿勢に関わる課題である。
このためには、運営組織全体が本気で情熱を持って立ち向かわねばならない。
私は東京都江東区亀戸のSC「サンストリート」の開発に携わり、オープン後4年間は現場で運営に当たって、商圏のお客様にどうしたらリピーターになっていただけるか、ファン作りができるか考え続けてきた。
SCである以上、魅力のある店舗構成、商品の価格・品質・サービスなどがお客様のニーズに合致することが一番重要である。
一方、どうしたらお客様が来られるたびに、買物以外の「楽しさ」を感じ「新しい発見」をしていただけるかと考え、毎週イベントをやることを思いたった。
その後、スタッフと共に継続的に行う「手づくりイベント」を模索し、4年目には地域との連携も深める中で年間500回を超えるイベントを行えるようになった。
「サンストリートは楽しい」と多くのお客様の支持もいただいた。
最近は多くのSCで「賑わい」を演出するためのイベントが行われるようになった。

SCが「楽しい空間」であると地域で認められ、長期的なファンづくりができることは素晴らしいことである。
また賑わいの演出は、単にイベントの回数を増やすことではなく、質が重要である。
またイベントは「一過性」のものでなく、地域に根ざして次第に発展していく「ことおこし」に重点をおいていきたいものである。
サンストリートでは、毎年8月に運営会社の社員が企画している「阿波踊り」イベントを行っている。
プロ級の「連」とは別に、SC運営会社社員・専門店店員・地域の有志で「サンストリート連」を作った。7年前の第1回は約20人位でスタートした。
毎年地域の方々の参加者が増加して、今では90人を超える「連」に育っている。
開催当日は、住民の方々が心待ちにしている。
開始2時間前から場所取りが始まり、観衆2000人が集まる。
イベントの最後は、見物人も参加して300人以上が一緒に踊る。
SCのイベントが、地域の祭りに発展しつつある例である。


サイトマップ | お問い合わせ WELL WEST CO.,LTD
Copyright (C) WELLWEST Co.,Ltd. All Rights Reserved.