ヒト・ルネッサンス、マチ・ドラマティック 株式会社ウエルウエスト
トップ 住民共生 SC 業務内容 会社概要 大西's EYE
大西's EYE
最新号
バックナンバー



「盛岡家守塾」にみる街の元気再生事業
全国各地の中心市街地が疲弊し、「街づくり」が地域社会の大きな課題となっている。
1998年(平成10年)に中心市街地活性法が施行され、2006年(平成18年)には、いわゆる「街づくり3法」が施行され「コンパクトシティ」という概念が新たに生まれ各地で積極的な取り組みが行われている。
そして中心市街地活性化計画について全国で認定が進んでいる。

これらの動きを否定するものではないが、マクロの概念や机上の計画は美しくまた理論的に正しくとも実際に「街の活性化」が実現しなければ意味がない。
そもそも都市構造の変化は10年、20年かかるものであり、一朝一夕に実現しないものである。補助金獲得を目前の目的とした活性化計画は「絵に画いたモチ」になりかねない。
市民が主体となって「知恵と汗」を出し着実に一歩一歩、行動を始めることによって実現するものである。 
一般的に「大規模な開発をやらない限りまちは変わらない。」と思われている節があるが、小さな拠点から「新しい芽」が生まれてきている素晴らしい事例がある。
「家守プロジェクト」である。
株式会社アフターヌーンソサエティを起こされた清水義次氏が発想し、すでに各所で実現されているプロジェクトである。
このたび清水氏のアドバイスにより盛岡で若手が若中心となって新しい「家守プロジェクト」が動き出した。
私は9月19日に国の「地方の元気再生事業」に認定された盛岡市を訪れる機会があった。
盛岡の元気再生事業プログラムの一つで、清水氏が指導されている「家守塾セミナー」講師のトップバッターを仰せつかったためである。
その時に進捗中の空きビル再生企画の現場を現地の活動の中心になっている方に案内された。
テナントである美容室が退去したスペースを現状のまま(いわゆる「居抜き」で)賃借し、美容台を1台単位で貸し出す「カットブース計画」である。
いずれは独立して店舗を持ちたいと願っている若手の美容師、ネイルアーティストなどが1ブース(美容台1台単位)で借りることができる。
彼らは大きな元手無しに実業にスタートできる。

地味であるがこうした計画の積み重ねが市街活性化につながって行く。
単に「どんな借り手でもよいから空室を埋める」ということでは、中心市街地の活性化は図れない。
街に人が息づくことが重要である。街は生活が創りだすものである。
常にハードとソフトが融合し、手間をかけ着実に汗をかいて「生活」を生み出すことの大切さを改めて感じた次第である。

                                                        以上

 
サイトマップ | お問い合わせ WELL WEST CO.,LTD
Copyright (C) WELLWEST Co.,Ltd. All Rights Reserved.