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なんでもアリーナ
「なんでもアリーナ」とは、都内のあるSCに設けているステージで行ったイベントの名称である。
このSCは競争の激しい地区にあり、どのようにしたら足元商圏を確実に取り組むことができるかということが大きな課題である。
このために中長期の集客戦略として、SCのファン作りをするために、DV(ディベロッパー)に代わって地域のネットワークを構築することを請け負った。
その集大成とも言えるイベントが「なんでもアリーナ」である。あたかもラジオのDJ番組のように5時間にわたってMC(司会者)が、次々と出演者を紹介し、インタビューを行い、それぞれパフォーマンスを行ってもらおうというものである。
これだけでは特に目新しいことはないが、中身に大きな特徴がある。
この日の出演者は、
※ プロの歌手3組
※ 地元に住んでいるアーティスト3組
※ 区の文化振興を担当している課長
※ 近接しているJR駅の駅長
※ 地域の伝統工芸保存会
※ 近接している音楽ホールの事務局長
が次々と登場した。まさに「なんでもアリーナ」である。
地元で中華料理店を営んでおられる女性が台湾琵琶を演奏、ダンススクールに通っている幼い女の子が10人舞台でダンスを披露、地元を中心に活動しているプロ歌手がじっくりと聞かせる歌を熱唱。それぞれが楽しいものであった。
特筆すべきは、地域の行政の責任者が街の行事予定や文化振興を呼びかける、地元の伝統工芸や芸術をステージで紹介する。この日は、長年「屏風づくり」に携われてきた方が、からくり屏風の実物を示して興味あるお話も伺うことができた。
区の音楽ホールの事務局長が、音楽の素晴らしさとコンサートの予定をお知らせする。
日頃知られていない地元の情報を発信して、お客様の関心を集めた。
SCが地域情報の発信基地となるのである。

SCを単に、買い物の場所でなく、居心地の良い賑わいの場にしたいと考えてきた。
一歩進めて、SCが地域コミュニティの核となれる努力をすべきだと考えている。
これは結果として、地域におけるファンづくり、最終的にはSCの売上に直結することを意識していることは事実である。
しかし、地域でビジネスをする以上、地域社会の一員として地域にも貢献する必要がある。
ひいては、自らのSCのためにもなるという考え方である。
とかくSC関係者は目先の売上ばかりに眼が行くばかりに、結局短期的な効果ばかりを狙い、どのSCも同じようなものが出来上がってしまう。
一見、泥臭く遠回りに見える手法が、実は地域に根を張って息の長いファン獲得の近道だと信じている。

このイベントのプログラムは実に15に上った。
こと、ここに至るまでには足しげく関係者のもとへ通った結果である。
このように出来上がったネットワークは極めて重要である。部分的に見れば「歌」であり「踊り」であり、一般のイベントと同様に映るかもしれないが、大きな相違がある。
「一過性」でなく、地域に「育っていくことおこし」である。
5時間ぶっ通しのイベントのMCを勤めた女性は、大奮闘であった。
多くの出演者と個別に細かく手づくりで折衝した担当者も大変であった。
寒い時期であったが、大いに満足の行く結果であった。
本来は、経営母体が自ら実行すべきことである。私どもは所詮「お手伝い」に過ぎない。これは定例開催が予定されているが、街の名物イベントの一つになることができればと思っている。

 



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