日本SC協会が、明2007年4月に「SCアカデミー」を開校することになった。
私が協会の事業委員長を仰せつかり、SC協会(参加会社 約1000社)のプラスになる新事業を多角的に検討し始めて、ようやく実現する事業の一つである。
委員の方々は、協会加盟会社からボランティア活動等として参加されている。
多忙なメンバーが頻繁に集まるわけにいかず、事務局の多大の応援をえながら、ここに至った ことに大きな感慨がある。
私は、異なる業界からSC業界に入り、SCの魅力に魅せられた一人である。
不動産開発関連の仕事に長く携わってきて、不動産ほど幅の広い業界はないのではないかと 思っていた。
土地の取得、開発計画、建築設計、建築工事、賃貸or販売、管理運営・・・などを通じて、法律問題は勿論のこと、建築知識、デザインの感性、関係者との複雑な交渉など多くの幅広い知識と
能力を求められる。
ところがSC業界の仕事は、施設の開発にかかわる上記のような業務は勿論、顧客ニーズに対応したマーケティング、これに対応する店舗構成、店舗装飾、オープン後は経済情勢・競合店舗との関係、消費者ニーズの変化に的確に応じた販売戦略など、様々な刻々と変わる状況に柔軟に対応する幅広い知識、感性、能力が重要となる。
商業のプロといわれる人々も、不動産開発の専門家であり、かつファッションの販売のプロなどということはありえない。本当に幅の広い業界である。
したがって、SCについて語る人々は、それぞれ自分の基盤となる知識と経験から語っていることになる。
全国の小売高に占めるSCのウエイトは、毎年増加し現在では全体の約20%に達している。
そろそろ「SC学」というようなものを確立したいものである。
いよいよ来年からスタートする「SCアカデミー」は、大きな礎になる筈である。
<企画概要>
1. 目的
次代のSC経営者層の養成を目指す。
またSCを学術的に、体系的に学んでもらうと同時に、SCの新潮流、将来動向についても理解を深めてもらう。
2.開校時期 2007年4月
3.会場・時間 法政大学新一口坂校舎 金曜日18:30〜20:30
4.受講対象 SC関連企業のマネジャー、中堅社員。
5.募集人員 40名程度
6.授業スタイル
@大学のゼミナール形式
Aワンウェイの授業でなく、“考える力”をつける授業スタイルとする。
B選択課目は、毎回の授業で課題を与えグループ(もしくは個人)で研究。
次回授業で発表し、全員で討論するスタイルをとる(原則)。
7.スケジュール
第1セッション(4月〜6月)
・ 開講式(会長挨拶)+記念講演+オリエンテーション(4月第1週)
・ 必修コース(4月〜6月末)
必修=SC原論=7単元
SC原論(専任講師 大甕 聡)
第2セッション(6月末〜12月)
・選択コース(各6単元)
*ABCの3コースより2コースを選択
*それぞれのコースの第1回目は全員必修とする。
*卒論作成開始
Aコース:新SCマネジメント学(専任講師:藤山 正道氏)
Bコース:街とSCの新リンケージ学(専任講師:彦坂 裕氏)
Cコース:次世代SCマーケティング論(専任講師:小川 孔輔氏)
第3セッション(1月〜3月末)
・卒論作成、提出(2月第2週)
・審査・認定証授与(4月末)
以上
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