中国山東省の済南市に国家プロジェクトとして大規模な新都心開発プロジェクトが進行し
ている。11月に関係者と共に現地を訪問する機会があった。
既に本年6月、日本において山東省済南市が主催する「汽車新天地計画」の発表会が開催
されている。
この計画のスケールの大きさと計画の進行スピードには驚愕のほかない。
済南市は山東省の省都で人口６００万人。北京から飛行機で約５０分。
現在進行中の高速鉄道は、北京(北)から済南を経由して上海（南）まで開通予定である。
竣工は２００８年と言われている。
「汽車」とは自動車のことで、「汽車新天地計画」は中国国内の急激なモータリゼーション
に対応して車を主要テーマとして行われる大開発である。
済南市の中心部から東へ約２３km。現地は広大な全くの無人の平坦地である。
既に片側５車線、さらに両側には植樹の外側に２車線あるという立派な道路が出来上がっ
ている。済南空港からこの地区まで約２０ｋｍの間は、高速道路とこの新道路を快適に
走ることができる。
ここに国家主導の「経済特区」をつくり、海外企業の本格参入を可能としている。
総面積は、実に１５０万㎡（４５万坪）という壮大なもので、予定居住人口は３００万人。
第１期だけでも約４３０万㎡（１３万坪）１２０万人が予定されている。
内需拡大型の新経済圏を創出しようという計画である。
現在は、新都心の広大な対象地に居住者はゼロであり、現在済南市にある行政機関す
べて移転させ一挙に住宅を建設する計画である。
済南市の関係者との公式会議で、私の「日本の企業に求めること、期待することは何です
か？」との質問に対して「日中友好です。」との答えが返ってきた。
今後、済南市においては上海を上回る急ピッチの開発が進むことが予想される。
巷間に言われている中国の開発スケールの大きさとスピードを眼のあたりにしたことは素
直に感動した。
勿論、今後の具体的な計画の実質的な権限は誰が持つのか、資金手当てはどうなるのかな
ど、現時点で私が承知していない重要な一面はあり紆余曲折はあろうが。
また、一般市民の生活を見たいと思い極めて限定された時間ではあったが、早朝に散
歩をした。朝市が開催されていて、賑わっていた。
ビニール袋一杯の豆が、日本円で約15円。
午前8時になると、前日に見たショッピングセンターの男女従業員が、ユニフォームの
まま５０人以上が隊列を作ってランニングをしているのに出会った。
ＳＣでは、女性のファッョンは、上下で8000円程度という価格がついている。
一方、食品の価格は安くアンバランスである。正に興味の尽きない３日間であった。
マスコミで報道されているように、地方と大都市の格差も大きく、アンバランスを包含し
つつ中国は急速に走っていくのだろう。
私はこの済南市の開発を通じて、中国の発展を肌で感じていきたいと思う。
以上
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