私は目的無しに書店に行くのが好きである、といっても“読書家”というには程遠いものであるが。
若い頃には、司馬遼太郎氏の「峠」「竜馬がゆく」「坂の上の雲」「飛ぶがごとく」・・・
山崎豊子氏の「白い巨塔」「華麗なる一族」「不毛地帯」「二つの祖国」「大地の子」・・・
これらの長編小説は、第1巻を読み終えると、次巻の発売日を待ちかねて書店へ駆けつけたものである。最近は、仕事に追われ時間が制約され、どうしても業務中心にならざるをえず、わずかな自由時間は、どうしてもスポーツ関係に費やしてしまい読書の時間が少なくなってしまっている。
2週間ほど前に、久しぶりで書店に立ち寄って手嶋隆一氏(外交ジャーナリスト。元NHKワシントン支局長)と佐藤優(外務省きっての情報分析プロ。現在起訴休養中)2人の対談「インテリジェンス 武器なき戦争」という新書を何気なく求めた。
この二人には以前から関心があったこともある。
わずか230ページの新書版なので1日で読んだが、大いに興味が湧き、立て続けに次の書籍を買い求めて読みきった。
手嶋隆一 著 「ウルトラ・ダラー」 新潮社
佐藤 優 著 「国家の罠〜外務省のラスプーチンと呼ばれて〜」 新潮社
「自壊する帝国」 新潮社
「国家の崩壊」 にんげん出版
政治問題も絡んだ内容の書評をするつもりはないが、たった1冊の新書から4冊の読書につながった。
業務上の書籍などは、予め購入する書籍が明確になっていることが多いので、インターネットで購入する機会が次第に増えている。
しかし、今回のことを通じて、改めて書店で目的無しにあれこれ本を眺める楽しさを再発見した。
SC(ショッピングセンター)も全く同じことが言えよう。
価格競争中心の「モノを売る」という機能だけでなく、地域における生活の1シーンとしての「楽しさ」「人のふれあい」「やすらぎ」が求められている。
既に多く語られている問題であるが、改めて“商品やサービスを売る“という機能に加えて「地域のコミュニティの拠点になる」と言う機能の大切さが、インターネット販売などと大きく異なるSCの特色とすることが必要だと感じた次第である。
以上
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