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文化女子大学生の商業空間レポート

文化女子大学造形学部 奥平与人教授の「商業環境企画書の作成」という授業に外部者として講評する立場で参加する機会を得た。
4年生15名の学生の発表はなかなか興味深いものであった。

この授業の目的・方針として次のように設定されていた。

「最新の商環境デザインがどのように作られているのか? 社会の動向を知るために、現在最も注目され、実践しているコンセプターの文章を参考にして各人の意見を述べ合う。
実際の立地および規模、機能を想定、そこに自分なりの商業施設の企画書をつくる。
具体的には、「何を」「誰に」「どのくらい」「いつまでに」「どこに」「何のために」売るのか?
または提供するのか? を書き上げる。
3年生までの設計の知識、技能を駆使してプレゼンテーションツールを作り、それを表現することによって、どのくらい社会に説得できるかの能力を磨く。」

今回の講義は最終回で、各人がパソコン(パワーポイント)を使用して発表するものであり、学生のテーマは様々で、次のようなものであった。

「新たな地域デリバリーの提案」「地域の安全、危機管理のマップ作成」「疲れているビジネスマンに提供できる都市空間」「吉祥寺図書館の吹き抜け空間」「待ち合わせ空間」「歌舞伎町における昭和タウン」「環境ごみ問題」「レンタサイクルの活用」「新宿地下街の活用」「渋谷ライブハウスにおける開園までの時間の活用」「丸の内地区の賑わい演出」「新宿モザイク通りの“食”ビジネス」「大崎におけるヘルスチェックタウン」「池袋人生通りの活性化・遊び空間」「東池袋の託児所」etc.

造形学部としてのデザイン、女性ならではの生活の視点、商業空間の快適性の追求など、それぞれが真面目に自分の視点を持っていた。
発表時間に制限もあり、私自身も的確なコメントを与えられる知識に欠ける面もあり、十分な意見交流は出来なかったが、私が想像した以上に彼女たちが問題意識をもち、興味を感じている点が二つあげられる。
一番目は、現在の社会にけるコミュニティが崩壊し、人間的なふれあいが少ないことに対してある種の危機感を持っていたことである。
これを感じて私自身がほっとしたことも事実である。
2番目は、昭和30年代のレトロに興味を持っていたことである。
私が学生時代で通り抜けてきた時代であるが、私が若かったころの「大正ロマン」と同じ感覚なのかもしれない。
戦後の日本が大きく変化し、機能優先、経済優先の都市の変遷に対しての反省、見直しを示唆しているとも感じられた。
私の娘より若い学生諸君が「街づくり」に関して、感覚に大きなギャップが無いことに安心した。
こうした人たちが今後とも自分の身近な「まちおこし」に何らかの力を発揮することを強く期待した次第である。

                                                    以上
         

 
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