顧客の一人一人と向き合う「住民共生」SCを!
野球の世界。
プロの世界では、投手の手からボール離れ打者の打つポイントまで0.3〜0.4秒という短い時間である。
打者は投手のわずかな体の動きの違いから、変化球なのか、ストレートなのかかなりの確率で見極めることができる。
だからこそ、投手は打者に読まれぬように速球と同じフォームから球速が遅くなり変化する「チェンジアップ」が有効と言われ全盛である。
打者はあらかじめ投手の投げるボールのコースや球種を予測して対応する。
逆に、投手は配球を読まれぬようにウラをかく。
ここが野球の醍醐味のひとつである。
音楽の世界。
先日、多くのミリオンセラーを生んでいる著名な作詞家M氏と雑談していた。
彼は、詩を作っているときに、歌手のさまざま歌っている姿を想像しながら仕事をしていくという。
あの歌手はこの言葉を歌うときに、きっとこのような表情をするだろう。
視線をここで上げて、このように手を上げ、足をこのように動かすだろうと読めてくるという。この効果を考えて言葉を選ぶという。
また、歌手によってハ行やサ行で息が漏れるので、それを意識して言葉を変えるという。
一流のスポーツや音楽の世界で、プロは常に自分の仕事を成功させるために、相手を鋭く観察して、感性を研ぎ澄ませていることが分かる。
商業施設の経営者が、彼らのように対象である「顧客」を研究して感性を研ぎ澄ませているだろうか。
大量生産の商品を大量販売する、他店と激しい価格競争をするというマーケットは存在する。
しかしマス・マーケットを対象とする時代から、次第に顧客個人と向き合うワン・ツー・ワンマーケットの時代を迎えているといえる。
このような状況の中で、商業関係者は大量な情報の分析によるマーケティング調査や、目に見えない多数の顧客のみを対象とするオペレーションに偏りすぎていないだろうか。
もっと現場に目を向けて、地域に住んでいる方々と直接ふれあうことに注力すべきであると思う。
最近では誰もが「地域密着」「地域共生」と念仏のようにとなえているが、果たして地道に地域の方々との関係を強化していく具体的な努力をしているだろうか。
私は「地域密着」という抽象的な言葉より「住民共生」、すなわち1人ひとりとの関係を大切にしていくことをキーワードにしていきたい。
手間はかかるが、通常の販促では実現できない「長期的なファンづくり」を実現する具体的な対策を提案し、実行していきたいと思う。
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