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感動を発掘するSC運営とは
アテネオリンピックは、日本選手団が史上最高の37のメダル獲得するという大活躍で大いに盛り上がった。
6時間の時差があるために、現地の夜間の試合は日本で明け方の中継放送となり、私自身ご多分に漏れず連日寝不足が続いた。
スタンドで若い人々が「ニッポン! ニッポン!」と熱心に応援し、TVの前でも日の丸に感激した。
最近は日常生活で国旗や国家に触れる機会が少ないが、マスメディアを通して国民がある種の一体感を共有することができた。
これだけ多くの人々「感動」を共有できるオリンピックは、とてつもなく大きな特別の仕掛けではある。

「SC(ショッピングセンター)の活性化をいかに実現するか」という仕事に置き代えて考えると、例え小さなことであっても「いかにお客様に感動と喜びを感じていただけるか。」ということの重要性を改めて感じた次第である。
人々に、毎日小さな新しい変化を感じていただく、小さな喜びを見つけていただけることの連続がSC運営に大切である。
あるときは、個店の心を込めた対応であったり、思いもかけぬ商品の発掘であったり、おいしい食事であったりするかもしれない。
最も重要なことは、SC運営者が主体性を持って施設全体の活性化に日々努力することである。この姿勢は必ずお客様に通じる筈である。

多くのSCが均一化して、横並びであるときに、それぞれのSCならではの特色をいかに作り上げるかが大切である。
そのことは、殆どすべてのSC運営の関係者が頭で分かっている。
しかしながら、実現できていない。

この原因は、さまざまであるものの、他のSCの事例を探して「何か良い策はないか。」と即効薬を探していることにあるように思える。
手を汚さず、自分で考えずに「このSCならではの特色」を作り出せるはずがない。
何かマニュアル的な解決策を求める傾向が強すぎるような気がする。
それぞれのSC立地条件は異なり、客層も異なる。「このSCならではのアイディア」が生まれるはずである。
販促イベントは広告代理店に任せきり、施設の整備は建築関連会社に任せきるという固定の枠組みからは何も生まれない。
私がサンストリートの経営に携わっていたときに、カラー塗装の屋外用の木製ベンチが老朽化した。
通常の考え方なら、ベンチの製作を工務店などに頼むことになる。
そのときに社内で一つアイディアが生まれた。
「木製ベンチを木場の材木店で作ってもらい、カラー塗装を美術大学の学生にしてもらおう」というものである。早速、社員が美術大学に出かけて折衝して交渉が成立。
ベンチの塗装を行うこと自体をイベントとして、好きなデザインでペンキを塗る学生諸君も情熱を燃やす、見る人も楽しい、そして結果的に個性的なベンチがローコストで出来上がった。
この事例などは、常日頃「なにか面白いことがないだろうか」と頭を働かせていたから生まれたアイディアである。
結局、お客様に何らかの小さな感動を与えることは、お金をかけることではなく「スタッフの意欲に尽きる」という当たり前の結論に到達する。


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