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SC業界に生まれつつある新たな視点
SC(ショッピングセンター)は大きな曲がり角に来ている。
過去の高度成長期からバブル期において、日本の産業界は潤沢な資金を背景に「量」の拡大に走ってきた。
その結果、最も原点にあるべき「質」を置き忘れてきたといえる。
SC業界においても「商品を置けば売れる」「高いものが売れる」という状況の中で効率の良さのみを追求してきた。

バブル崩壊後、一挙に個人消費が冷え込んで長年個人消費の低迷が続いている。
こうしたなかで、着実に新しいSCが生まれている。
大型のアメリカ型モール、アウトレットモール、昨今話題となっている「ライフスタイルセンター」、駅ビルの進化などである。
さらに都心部の開発は昨年の六本木ヒルズ、丸ビル、汐留シオサイト、コレド日本橋と次々に新たなショッピングゾーンを生み出してきた。
あと10年後を考えると、ここ数年こそが日本における「本格的なショッピングセンターの幕開け」と考えられるように思える。
アウトレットモールの出現、ライフスタイルセンター、テーマ型SCなど新たな開発が生まれている。
過去の白いハコ型の容積率一杯の建物を建てる方法とは一線を画したものが現れている。

運営面で見てみよう。
GMS(大型総合スーパー)や百貨店が主体となるSC開発は、当然ながら自らが核店舗として「モノを売る」ことを中心に考える文化が中核にある。
一方、不動産会社や地方の独立系が開発する場合は、不動産賃貸業として「スペース貸」の企業体質が根底にある。
こうしたSC運営は、ひとたび大型店が退店すれば、たち行かなくなる。
またオフィスビルと同じ感覚で安定的な家賃収入だけに関心があるので、日ごろ集客力の維持・向上にエネルギーを投じていない傾向にある。
競合店の出現などにより一度売り上げが落ち込むと回復するノウハウがまったく蓄積されておらず衰退の一路をたどることになる。

またREIT(不動産投資信託)の急速な普及により、多くの商業不動産も対象になってきた。
運営についてはPM(プロパティマネジメント)会社が如何に不動産投資利回りをUPするかを競うことになる。
このように過去のしがらみを捨てて「プロのSC運営能力」が求められている。
正にようやくプロの出現する世界が現れようとしている。

現在こそ「開発」においても「運営」においても、従来の延長線上では生き残れない新しい世界が始まっている。面白い時期である。
資金量でなく「知恵」が勝負を決める。


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